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心理士コラム①
2023年4月16日
心理士沓名のコラムを紹介します。生き方・考え方の参考にしてみてください。
最近話題になっている宇宙飛行士候補の米田あゆさんは、
「失敗を失敗で終わらせない。自分の決断や選択をする際、悩むことはすごく大事。悩んで決断した後、振り返った時に、あっちが正しかったかな、こっちが正しかったじゃなく、自分が歩んだ道を正しい道にする努力をしなさい」と研修医の先生から言われたそうです。
私たちは、生きていく上で、選択や決断を繰り返して今の生活に至っています。選択や決断が迫られた際には、できるだけ、正解、正しい道を選びたいと思うものです。そして、うまくいかないことに直面すると、「あの時のあの決断が間違っていた」「あの時のあの行動が失敗だった」と過去の自分を恨めしく思うこともしばしばあるでしょう。時には、過去の出来事についても、「あれで良かったのかな」「別のやり方があったのではないか」と自ら間違い探しをすることもあると思います。そのような思考に陥った際に、米田さんのお話には、ハッとさせられるものがあります。
私たちは、学校での○×式のドリルや試験等を通して、「世の中には唯一の正解がある」「間違えてはいけない」という感覚を思いのほか刷り込まれていると、痛感させられることがしばしばあります。そのような感覚でいると、「そういう考え方があるのか。試してみよう」という発想を持ちにくく、1回の間違いで失敗したと思いがちです。一方で、学校生活から離れ社会に出ると、何が正解かわからない、模索しながらなんとか道筋をつけてやっていくしかないという場面に、しばしば遭遇することでしょう。その際は、試行錯誤して、少しづつより良いと考えた方向へ決断し、進んでいくしかないこともあります。間違えることを恐れることから抜け出せないと、なかなか前に進むことができません。また、ようやく決断を下しても、「それは合っているよ」という誰かのお墨付きがないと不安に感じてしまうこともあるでしょう。
世の中の変化が激しい昨今、今までのモデルが参考にならなくなってきています。その際、過去の決断も現在の決断も、思い悩んだ末の選択であれば、あとは米田さんのお話んあるように、未来に向かって「選んだ決断を自分にとって正しいものにする努力」をできたら良いですね。人間万事塞翁が馬、最後の最後までその努力の結果はわかりません!